Dental Information


Dental Implants
The Wisdom Tooth by Wynn H. Okuda, D.M.D.

Before

After

10話 インプラントと歯冠修復 インプラント(人工歯根)は、30年以上もの間、代表的な歯の修復方法の一つとして知られています。その間インプラントは、装着方法から持続性、審美的評価に至るまで、驚くほどの進歩を遂げました。もともとスウェーデンで開発されたインプラントは、超剛強チタンでできており、大きなネジのような形をしています。 インプラントは一本から数本、もしくは歯を全部失ってしまったときの治療法として使われます。インプラントはその上にかぶせる修復材を固定させるだけでなく、インプラントの周りの骨の組成を刺激することも可能です。歯が欠落した箇所は、歯肉や骨が血液の補給や歯の動きによって刺激されることが皆無になります。その結果、骨や歯肉が陥没したり、くずれてしまったりします。その上、噛み合わせが悪くなってしまうことも考えられます。 インプラントは専門歯科の手術によって、顎の骨に埋め込まれます。症状によっては複数のインプラントが必要です。経過としては、手術箇所を縫合したあと骨とインプラントが完全に癒着するまでに時間を要します。最初の手術から4~6ヵ月後に再び歯ぐきを切開して土台を取り付けますが、歯肉が治癒されるまでしばらく待ちます。それから約1ヵ月後にクラウンやブリッジ、人工義歯などの補綴材を装着します。 ここで誤解されがちなのが「インプラントは装着している限り痛みが続くのでは?」という意見です。実際はインプラントが正しく装着されている限り心配無用です。手術直後にある程度の不快感を感じるかもしれませんが、最新の鎮痛剤のおかげで痛みは解消できます。治りが早ければ手術後の痛みもすぐに治まるでしょう。 インプラントが開発される以前は、総入れ歯やさし歯の方にとって、物をしっかり噛むということは無理な注文でした。したがって摂取できる栄養も当人が噛むことのできる食べ物だけに偏ってしまい、健康状態にも影響を及ぼしました。歯がなかったり、噛み合せが悪かったり、入れ歯のせいで十分に噛めないので、特定の食べ物が食べられないという方が恒例でした。一例をあげれば、噛む力がないので、新鮮な果物や野菜の代わりにフライドポテトやチップスなどのジャンクフードにかたよってしまう、という状況です。やわらかい食べ物だけから必要な栄養を取ることは難題です。こうした場合でも、インプラントを使用すれば、健康的な食生活管理と栄養摂取が可能になってきます。 その他にも誤解を招きやすいのが「天然歯よりも、義歯のほうが管理しやすいのでは?」という俗説です。この手の質問はよく耳にします。歯周病の患者は、天然歯を保持するために、歯みがきや専門家による歯のクリーニングの後、薬用マウスウォッシュを使用する必要があります。歯が抜けた場合には「入れ歯になれば歯の掃除が簡単になる」という誤まった判断で、義歯を選択する人がいるかもしれません。このような人は「噛む力が天然歯と義歯とでは変わらない」とタカをくくっているのです。実際はたいていの場合義歯が快適だと感じることは、まずないと言ってよいでしょう。いかに特別注文で作った義歯でも、さまざまな原因が波及して、ゆくゆくはゆるくなってしまうことも起こり得ます。テレビや雑誌広告の多くに見られる入れ歯用の接着材は、こういった結果のためなのです。 もし我々に義歯が必須なら、生れたときから義歯であってもいいはずですが、現実はちがいます。義歯はインプラントと共に併用することで、よりしっかりと根付く基盤を作り出すことができるのです。 またインプラントがどのくらい長持ちするかは、さまざまな要素に左右されます。どの補綴材も一生の保証はできませんが、手入れをこまめに行うことで、10年から15年、もしくはもっと長持ちすることも可能です。 インプラントは補綴材として完璧すぎるほどだと思うかも知れませんが、残念ながら全ての患者に合うわけではありません。あごの骨が合ってない場合や、特定の歯の状況によっては、インプラントが正常に装着できないこともあり得ます。 我々は、歯科治療技術のすばらしい恩恵を受けられる時代に生きています。審美歯科の発展のおかげで、インプラント補綴法をへて、患者の多くが自然な笑顔を取り戻せるようになりました。インプラントは骨と歯肉の組織を刺激して、好みの食べ物が食べられるような丈夫な歯のベースを再生します。本来の健康な天然歯には及びませんが、笑顔を作り出すためのより多くの選択肢を、インプラントが広げていることは事実です。





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