Dental Information


High tech dentistry for the new millennia
The Wisdom Tooth by Wynn H. Okuda, D.M.D.

7話 新しいミレニアムに対応するハイテク歯科 私たちは、ついに新しいミレニアムに突入して生きています。また患者のみなさんにとっては、幸運にも、古いタイプの歯科材料にとって代わる、21世紀最新の歯冠補綴用素材を使用することができます。現在でも行われている従来の治療技法と比べて、これらの先進的な補綴技法には、数多くの利点があります。 これまでは長い間、ポーセレン素材のクラウンやブリッジが、唯一、天然歯に近い色をもつ補綴材として常用されてきました。それらは内部が金属で、また外側はポーセレンでできている合成素材でした。金属部分は強さを保持し、ポーセレンの部分は旧来修復に使われていた合成金属に取って代わる、審美的な表面素材として使用されてきました。しかしポーセレンにも欠点がありました。それはクラウン内部の金属色がかすかに透けて見え、修復した歯が本物の歯とは異質に見えてしまうことです。この欠点は、クラウンの金属部分がポーセレンを通ってきた光を反射してしまうために色がちがって見える結果です。またポーセレン素材のクラウンを使用すると、多くの場合歯茎に沿って黒い線が現れてきてしまい、歯が人工的なつくりものに見えてしまうことも大きな欠陥でした。 しかし今日のハイテク素材のおかげで、新しい"セラミック=非金属製"のポーセレン素材を使用して、より自然な美しい人工歯を得ることができます。最新の技術によるボンディング=接着や光重合法をはじめ、従来からのポーセレンベニア、アンレー、クラウンなども、最適な美しい結果を生み出すために駆使されています。これらの進歩した審美歯科技術によって、ポーセレン素材でも本来の自然な歯と同じように光が透過していくように完成することができます。ハイテクを利用した歯冠補綴法で、歯をできるだけ自然に見せる効果が期待できるようになりました。 この審美歯科技法に加えて、ほかにも歯にドリルをあてる回数を少なくする方法があります。 ボンディング=接着法では、歯の表面を軽く削ったあと、フッ化化合物入りのレジン材を歯とセラミックポーセレンの間に塗ります。その患部に歯科用のレーザーを照射して、光によるレジンの化学反応を応用しポーセレンを歯に密着させます。これが光重合です。この方法によって接着は半永久的に強固になり、虫歯の発生を防いで修復箇所を長持ちさせます。 最新の技法を駆使して魅力的な笑顔をつくりだす最大の利点は、ドリルをあてなければならない歯が少なくてすむということです。新しいクラウン装着のためとはいえ、神経床に届くまでドリルで穴を開けられるのは誰でもいやなはずです。現在はこの新しい技術によって、金や銀などの合金素材を使わなくても、半恒久的な補綴法を施すことができます。これらのハイテク素材の使用によって、強さ・耐久性はもちろんのこと、最小の範囲で自然な外見を、歯を抜かずに手に入れることができるようになりました。審美歯科も、生態歯保存的治療法で自然な結果が得られる、技術革新の時代に入ったのです。 クラウンは多くの場合アンレー/インレーとして奥歯のより目立たない部分の補綴に使われ、ポーセレンベニアは特に自然の色に見せる必要がある前歯の補綴に使われます。アンレーやベニアの両方とも、準備段階としてある程度の歯の削除が必要ですが、昨今のハイテク技術によって少なくともこれまでよりも50%以上多く、天然歯を保持することができるようになりました。 この生態歯保存的補綴法の長所は、一度虫歯になってしまった生態歯でも、それ以上の損失を防ぐことが可能なことです。自然な歯をできるだけ長持ちするように、患者自身が日頃から歯の健康を心掛けることが、生態歯を一生守っていくことにつながります。 ではなぜ、生態歯の保存が重要なのでしょうか。生態歯は、強さ、耐久性、周りの歯肉や骨の構造との適合性、とどれをとっても最良の資質をもっていると言えます。やはり自然にかなうものはありません。しかし、最新のハイテク素材や革新の技術を駆使して、できるだけ自然に近い歯の形態を作りあげることが可能です。これらの事実をふまえて、なるべくあなた自身の歯を生かし一生守っていくというのが、歯科のプロフェッショナルとしてのポリシーです。 保存的補綴法の最大の目的は、虫歯と歯肉の病気を最小限にとどめること、またできる限りの歯の健康管理を行うことです。ブラッシングやフロス、専門家による歯面清掃や検診などの予防法がとても重要な役目を果たしています。ですから、定期検診の際の、歯科衛生学の教育が強く強調されているのです。しかし遺伝や生まれつきの歯の資質もまた、個人の口腔衛生に関係しているのが事実です。そのためそれそれの患者の症状にあった治療法の処方が必要とされるのです。 発達した歯科医術のおかげで、患者のみなさんは歯をぬいたり、切削したりする外科的治療法を最小限度に抑える、歯冠修復によって個人個人にあった治療法を受けることができます。生態歯を最大限に保持することで、自分の歯をできるだけ一生保っていけるようになるはずです。





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